毎回同じことを書いていますが、Witcher3は寄り道が多すぎて、メインクエストがなかなか進みません。

メインの前に、周辺の地図を開示してしまおうと思ってマップの未開示地点をぐるぐる回っていると、レベルも上がるし新しいクエストも出現するしで、終わりが見えないのです。

メイン進めると消えてしまうNPCもいますから、グウェントのカードも集めて対戦して回らねばなりませんし…。いつになったらクエストが進むのかまったくわかりません。

今日日記に取り上げるのは、『リアドン家の衰退』というサイドクエスト。

リンデンヴェイルの掲示から始まるクエストです。例によってネタバレ注意です!

目次

『リアドン家の衰退』

リンデンヴェイルという村にある掲示板に、“昔住んでいた家に出てくる化け物を退治してほしい”という旨の掲示が貼ってありました。

あらすじ

依頼主は”ドロレス”と名乗るおばあさまで、もともとは貴族の娘だったそう。駆け落ちして夫と一緒になったものの、年を経て夫が亡くなり、そして最終的には住む家すら追い出されてしまった。

雨風が凌げる場所を求めて、昔住んでいたリアドン邸に住み着いている化け物を退治してくれというのが、この依頼の要旨です。

ドロレスさんは大変いい方で、ウィッチャーへの依頼料を渋る人が多い中、「その家にある私の宝石や貯金を持って行って」と言います。住む家すら失って無一文だというのに、「貯金すらも明け渡して大丈夫なのか」、とゲラルトは問いますが、「雨風が凌げればそれでいいし、ほかにも売るものはあるわ」と言って報酬を約束してくれました。

鼻が高いだけの貴族じゃなさそう。ちゃんと良い教育を受けられていたんでしょうね。

リアドン邸

リンデンヴェイルから東に行ったところにあります。思ったより距離がありました。

リアドン邸に着いてみると、幽鬼4体が出現し、それを倒すとクエストが”ドロレスと話す”に変化。

これで終了ではあまりにもさっくりと終わりすぎなので、何か他に秘密がありそうですし、報酬の宝箱も探さねばなりません。

リアドン邸の敷地内にある家屋をウィッチャーの感覚を使用しながら回っていると、赤色で示されたものがいくつか存在しました。(普段、中身が入っている箱などはオレンジの縁取りで示されるが、クエスト関連のものは赤色の縁取りになっている)

  • ドロレスとドロレスの双子の兄との肖像画
  • ドロレスの日記:駆け落ちするまでの内容

これらが赤色で示されたものです。

クエストのマーカーには何も出ていませんが、これらが赤色なのは何か意味がある、と思って敷地内の探索を続行。

すると、納屋・家畜小屋の後ろに、地下へと続く階段があるのを発見しました

リアドン邸の地下に隠されていたもの。

地下はおそらく使用人たちが働いていたのでしょう。椅子や机と、食料・飲料が入ってそうな樽がたくさん置いてありました。

その奥には何やら新しげな壁がある。

ゲラルトも、「おかしい、壁だけ新しく作られたようだ」といい、アードの印で壁をぶち壊します。(↓ぶち壊した後)

するとそこには1体の人骨が横たわっていました…。

横に落ちていた紙片にはこう書かれています。

そろそろ餓死が近いようだ。闇の中で、孤独に、自らの邸宅で、召使がこの壁のすぐ向こう側に新鮮な食べ物を畑から届けているというのに、私は死ぬのだ。叫んで助けを求めても無駄だ。あの悪魔、ロデリックに閉じ込められた……。しかも、あいつはもっと酷いことをした。私のドロレスを盗んだのだ… 絶対にあいつを許さない。……私から生きる意味を奪うことへの呪いだ。

私の遺体を見つけ、この手紙を読んだものがいたら、どうか私の妹、ドロレス・リアドンを探して真実を伝えてくれ。私は妹を誘惑した男に殺された。……。

しかし、こうなった今では…あいつが妹に幸せをもたらしてくれることを祈ろう。ならば私は安らかに眠れる。しかし、もしあいつがドロレスを不幸にしたなら、私の亡霊はあいつのみじめな人生の終わりまで祟ってやる。あいつは孤独に、忘れられて、私のように死ぬだろう。(一部略)

つまり、ドロレスの夫・ロデリックは、ドロレスの双子の兄を監禁した上でドロレスとの駆け落ちに至ったのです。ドロレスの日記には兄がロデリックとの交際に強く反対してくるという記述もあり、ロデリックがドロレスを手に入れるための最悪の手段がこれだったのでしょう。

地下はおそらく厨房の役割を果たしており、召使が常にいたはずです。しかしびっしりしっかりと築き上げられた石の壁は、音を一切通さず誰も私の声を聞くものはないと紙片は語ります。

むごい殺し方です。決して穏やかではない孤独な死の訪れを感じていた兄。

それでもドロレスの兄は、最期の時までずっとドロレスを案じていたようです。

ドロレスへの報告。

リンデンヴェイルに戻ると、もう大丈夫だと幽鬼を倒した報告に続けて、ゲラルトはドロレスへ”兄が死体で見つかった”ことと、残されていた紙片を手渡します。

ドロレスはロデリックが起こしたことに動揺し悲しんでいるように見えました。

しかし、今となってはロデリックも彼女の兄も帰らぬ人です。責める相手ももうすでにおらず、彼女は何を思ったのでしょうか。

真実は時に残酷ね…でも…時間を戻すことはできないわ』、と言い残してこの依頼は完了になります。

思うこと。

ドロレスは本当に魅力的で愛されている人だった。

彼女の双子の兄は死ぬその時まで妹を案じていましたし、夫であるロデリックは、彼女を欲しすぎて凶行を犯しました。

しかし、こうなった今では…あいつが妹に幸せをもたらしてくれることを祈ろう。ならば私は安らかに眠れる。しかし、もしあいつがドロレスを不幸にしたなら、私の亡霊はあいつのみじめな人生の終わりまで祟ってやる。あいつは孤独に、忘れられて、私のように死ぬだろう。

兄の紙片の最後を読んでいると、彼女はロデリックと幸せに暮らしていたのではないかと想像してしまいます。

ロデリックはおそらく孤独に死んだわけではありません。ドロレスが付き添ったのだと思います。この世界だと、兄の願いが届かずドロレスが不幸せだった場合、本当に祟られてしまいそうですからね。

駆け落ちは家を捨てるも同然ですから、家を出た後のドロレスは家族を遠くから思えど、訪れることはありません。家族の訃報を風の噂で聞くことができればいいほう、という感じでしょう。

家を捨ててロデリックを選んだ彼女にロデリックを責められるか。ロデリックがしたことは確かに非人道的行為です。それを知ってしまった時、既に過去の人となったロデリックを恨めるか。そして駆け落ちして何も知らず幸せに暮らしていた過去をも恨めるか。

強烈なインパクトはないサイドクエストですが、じっとりと重い話でした。

クエスト名が『リアドン邸の掃除』などではなく『リアドン家の衰退』であることも納得の顛末です。

クエスト後のリアドン邸にて。 (追記)

後でリアドン邸を訪ねると、ドロレスさんが本当に引っ越してきてらっしゃいました。もともとの自分の部屋を使っているみたいです。

ゲラルトが何か不都合はないかと話しかけると、年月が経って老朽化したところの方が多くて大変とのこと。

……そういえばゲラルトさんがドロレスさんの部屋に入る時、アードで扉を粉々にしたんですよね。弁償してあげてもいいのでは。

『でも、構わないわ。少女時代を過ごした家だもの。大好きだった家を直していくのも楽しいものよ』

兄の遺体を見つけたかどうかで話す内容が分岐するかどうかは試していません。

それでも、過去の思い出とともに少しでも穏やかな余生を過ごしてもらいたいものですね。

獣の心のちょっとした後日談

先日の”Witcher3プレイ日記”でとりあげた『獣の心』ですが、村を訪れると農民がマルグリットについて話しているのを発見しました。

最初の一枚はスクショしそびれてないのですが、

どうやら村からも孤立した掘っ立て小屋からも出て行ってしまったようです。

どこかで生きていれば良いのですが、あの茫然自失具合だと村人たちの祈りも虚しく命を絶っていそうですよね…。

村人たちの優しい言葉だけが救いです。

おすすめの記事